満天の星空の下、本当の休日を。 2017年4月12日 先週、娘の結婚式を終え久し振りに我が家に帰ってきた。北軽井沢も季節が進みすっかり春らしくなり、スノードロップもクロッカスも嬉しそうに暖かな日差しを浴びていた。 しかし今日は一転、真冬に戻ったような寒さとなった。マイナス3度なんて全く大したことはないのだが、一度春を体験してしまうとものすごく寒く感じる。北軽井沢の春はこんなものだと言い聞かせながら落ち葉の片づけをする。 今年は桜の開花が早かったので都会で過ごした3月はどこも花盛りで、あちらこちらで桜の花を楽しむことができた。何十年もの時を観ている桜の巨木の見事な花は、人々を引き付ける魅力を持っている。しかし山の暮らしに慣れてしまった私は、桜を求めて集まってくる人の多さに圧倒されてしまった。桜から降り注ぐパワーよりも、雑踏の中で失われていくパワーの方が多かった様な気がする。北軽井沢には桜の木はあっても山桜なので、ソメイヨシノのような華やかさはないが、その渋い風体はそれはそれで良い。 時期が来れば、小梨や中庭のジューンベリーが白い花をつけるが、まだまだ眠っている。 少しづつ目を覚ましていく自然の中、静寂という贅沢を感じながら、何も考えずひたすら落ち葉拾いをする。カサカサという足音に振り返ると、顔見知りの野良猫が通りかかる。無関心を装いながらも"冬越えできてよかったね"とお互いの無事を讃える。後姿を見送った先に、うす水色の”キクザキイチゲ”を一輪見つけ、清楚な姿にものすごいパワーを感じた。野良猫が教えてくれたモータウンのスプリング・エフェメラル。
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